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レベリングロッド

レベリングロッドは、エアサスペンションの空気圧を調整するための機械部品である。ここでは、鉄道車両のレベリングロッドについて説明する。

鉄道車両においては、昭和中期よりエアサスペンションを採用した台車が一般的となり、現在製造される鉄道車両の台車はほぼ全てがエアサスペンションを採用している。

近年の鉄道車両のエアサスペンションは、空気圧により膨らんだ風船であるダイヤフラムと呼ばれる円盤型のゴム製部品によって、線路の凹凸により生じる振動を吸収する構造となっているが、鉄道車両の総重量は乗客の人数により大きく変動するため、これに対応するには、乗客数が多い場合はダイヤフラム内の空気圧を高め、逆に、乗客数が少ない場合は空気圧を下げるという処理が必要となる。

この処理は、電子的なセンサーで行われているのではなく、各ダイヤフラムの近傍に配置されたレベリングロッドによってなされている。

レベリングロッドは名称の通りロッド、即ち金属製の単純な棒(ただし、長さの微調整が可能なよう、一部がねじになっている)であり、その一端は台車側に固定されており、もう一方の端は車体側に設置された空気弁のコックに接続されている。

この空気弁は、車体が重量増加により沈み込んだ場合、台車に固定されたレベリングロッドが、車体と共に沈み込むコックを押し上げるという動作で自動的に開かれ、ダイヤフラムに圧縮空気を導入する。そして、車体が元の高さまで上がると空気弁は閉まった状態に戻り、空気圧が固定されるという仕組みである。

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