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客車表記文字(きゃくしゃひょうきもじ)

客車表記文字とは、JR東海を中心に、旅客列車向け鉄道車両の車番を表記するフォントに採用されているカタカナ・数字書体である。

一般には「国鉄車番書体」として知られる同書体であるが、実際には戦前に鉄道省により客車の車番書体として制定され、後に電車や気動車でも採用されたものであり、また、国鉄の民営化以前から、複数の私鉄で電車や気動車に採用されている。

民営化後の車両への採用状況はJR各社により異なり、JR東海では現在でも315系やN700Sなどの最新鋭車両の車番書体として積極的に採用されている一方、JR東日本やJR西日本では新車での使用は基本的に汎用書体に移行し、採用例はJR東海と設計を共通化している新幹線車両など一部に留まっている。

私鉄での採用例は、大阪メトロが昭和期から現在まで多くの車両で使用(ただし、本来の客車表記文字よりはわずかに太い)しており、阪急電鉄でも戦前から一貫して客車表記文字をベースとした独自の書体を使用し続けている。
近鉄ではシリーズ21から採用を取りやめた一方で、南海電鉄では10000系以降独自書体から客車表記文字に切り替えるなど、近年の採用状況は事業者によりまちまちである。

なお、戦前から存在する書体のため、元はデータ化されているものではなく、先に述べた大阪メトロの例のように、事業者や車両メーカーにより、使用している客車表記文字にはそれぞれ若干の差異がある。
フォントとしてデータ化されたものとしてはウソ電フォント-Kokutetsuがあり、営利目的を含め、自由に利用可能となっている。
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