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方反(ほうはん)

方反は、編成の向きが通常時とは逆の向きで運用されている状態を指す鉄道用語である。

日本国内で運用される電車や気動車はほぼ全ての編成で両エンドに運転台が設置されているため、一般的な前後という概念は当てはまらないものの、近年製造された鉄道車両において、搭載されている機器やその配置が両方の先頭車で完全に一致するような設計を採用しているものは皆無であり、編成には明確に向きという概念が存在している。

この編成の向きという概念は、多くの鉄道事業者で運用上でも厳密に管理されているため、多くの鉄道路線では、同一形式の編成は全て同じ向きに揃えて運用されている。
しかしながら、多数の路線に跨って複雑な経路を走行する列車や、デルタ線を通過する列車などでは編成の向きが入れ替わってしまうこともあり、この状態を方反と呼ぶのである。

なお、方反の状態で走行している編成はグリーン車やトイレの位置も他の編成とは逆になって旅客案内上の支障も大きいため、多くの鉄道事業者では、編成が方反となるような経路の列車に充当した編成はすぐにその経路を戻る列車に充当する運用とすることで、方反の状態のまま走行する範囲を最小限に抑えている。

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