鉄道関連用語集鉄道車両図鑑ファン基礎講座
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地雷鉄(じらいてつ)

地雷鉄とは、迷惑行為が目立つなど、危険な要素を有する鉄道マニアの蔑称である。
詳細は後述するが、蔑称であるため、特定個人を名指しして使用すると法的責任を負うことになるリスクが存在しており、SNSの公開アカウントなどでは使用を控えるべき用語と考えられる。

狭義の地雷鉄

「地雷鉄」という用語を頻繁に使用する鉄道マニアが主張する地雷鉄とは、撮影地でのマナーを守らない撮り鉄など、迷惑行為を頻繁に行う鉄道マニアの蔑称である。

迷惑行為を行うファンが存在するのは鉄道に限ったことではなく、スポーツ観戦におけるフーリガンや、ゲームにおけるチートツール使用者などあらゆる界隈に普遍的なことであるといえる。
しかし、いわゆる地雷鉄が行う立ち入り禁止場所での撮影行為や、列車内で騒ぐなどの迷惑行為は(同様に違法性を有する)フーリガンやチートツールと比較して非趣味者の目につきやすく、鉄道趣味者と迷惑行為が結びつけられる原因になってしまっているのである。

鉄道ファンの中ではトラブルを避けるためにも地雷鉄に関わるのは避けるべきと考えられており、地雷鉄の出没しやすい撮影地を避ける撮り鉄も少なくない。

広義の地雷鉄

一方で、前述の「『地雷鉄』という用語を頻繁に使用する鉄道マニア」も、客観的に見れば「地雷」とする要素を色濃く備えており、世間一般に対する鉄道マニアの印象を悪化させる要因の一つとなっている。
ここでは彼らのことを「広義の地雷鉄」と呼称する。

まず、広義の地雷鉄の代表的な特徴として、偽善性と攻撃性が挙げられる。

広義の地雷鉄は、前述した狭義の地雷鉄を意識的あるいは無意識的に猿同然と捉えて見下しており、狭義の地雷鉄に対して公然と批判を行うことを通して偽善心と自尊心とを満たすことが習慣化していることがほとんどである。

このような行為は、地雷鉄に対して嫌悪感を抱いている鉄道趣味者から見れば正論的な忠告行為に映ることもあるものの、知識のない非趣味者からは低俗な内輪揉めにしか見えないという側面がある。
極端な言い方をするならば、迷惑行為をする猿も、それを吠え立てる犬も、部外者からすれば同じように野蛮な畜生であることに変わりはなく、どちらも同じように非趣味者が持つ鉄道趣味者のイメージを悪化させているのである。

また、広義の地雷鉄は、攻撃性を備える点において狭義の地雷鉄よりも注意すべき存在であるといえる。

これについては、広義の地雷鉄の多くは小心者であり、狭義の地雷鉄のように撮影地などにおいて他者に危害を加える可能性は低いと考える方も多いことと思う。

しかしながら、法治国家である日本においては、直接的なリスクだけでなく、法的なリスクについても常に考慮しなければならない。

広義の地雷鉄の行動を観察すると、狭義の地雷鉄の批判を行う際に、SNSなど不特定多数が閲覧可能な環境で「地雷鉄」を含む差別的な用語や根拠の不明確な情報に基づいた批判を使用する場面が散見される。
このような行為については、過去に民事訴訟で高額な賠償金を請求されたケースが多数存在し、一時的に自尊心を満たすという目的に比較してあまりにもリスクの大きい無謀な行いであるのは言うまでもない。

また、過去の判例では、こうした差別的な投稿を拡散した人物の賠償責任が認められた事例があることから、いかにその発言が正論に感じられようとも、広義の地雷鉄とは意識的に距離を置き、SNS上での発言に関してはいかなる反応も行わないことが鉄道趣味者における重要なネットリテラシーの一つとなっている。(なお、広義の地雷鉄にはSNSでのブロックを敵対的な立場の表明と認識している者も少なくないため、距離を置く際にはブロックではなくミュート機能を使用するべきであるということを覚えておきたい。)

この記事を見ている読者の方々も、一度自身の行いを客観的に見つめ、広義の地雷鉄に扇動されて法的リスクのある行為に加担してしまっていないかチェックしてみるべきだろう。

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