鉄道関連用語集鉄道車両図鑑ファン基礎講座
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タイプ品(たいぷひん)

タイプ品は、鉄道模型のうち、細部の再現を正確に行わず、雰囲気のみを再現した製品である。

実際の鉄道車両では、同一の車両型式であっても、製造次数や製造メーカーの差異、後年の改造などによって編成ごとに床下機器や車体形状などの細部が異なっているのが一般的である。

しかしながら、Nゲージなどの鉄道模型では、そうした細かな違いを作り分けるにはそれぞれに異なる金型を設計する必要が生じてしまうため、コスト面などの問題から現実的ではない。
一方で、ファンの間では同じ形式でも異なる編成の模型を揃えて楽しみたいという要望が根強く存在しており、模型メーカーの社員にもそうした需要に答えたいという思いがある。

そこでメーカー側が行う苦肉の策が、細部の再現を妥協して仕様の異なる別の編成の金型を使用し、塗装や後付けのパーツなどで雰囲気のみを再現する「タイプ品」の製造である。

こうした経緯から、細部にこだわりを持つファンからは敬遠されがちなタイプ品ではあるが、これを自身で実車に近づけるべく改造する猛者も存在している。

タイプ品だからとぞんざいに扱うのではなく、大切な鉄道模型の1つとして愛情を持って手入れしてやれば、メーカー担当者の方々も発売した甲斐があるというものだろう。

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