鉄道関連用語集鉄道車両図鑑ファン基礎講座
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脱走(だっそう)

脱走は、鉄道において、ある路線で本来別の路線に使用されるはずの車両が運行されている状態を指す鉄道ファン用語である。近鉄ファンを中心に使用されている。

そもそも、多くの路線を持つ鉄道会社では整備拠点も複数あり、各車両はいずれかの整備拠点に割り当てられているというのが一般的である。
このような鉄道会社では、各路線でどの整備拠点の車両を使用するかが概ね決まっており、特急のような路線を跨いで運行される長距離列車以外は他の整備拠点の車両を使用しないようにすることで、整備拠点間での情報伝達の手間を省いているのである。

しかしながら、故障車の発生や走行距離調整などによって使用可能な車両数が減少すると、特定の整備拠点に割り当てられている車両だけではその整備拠点の管轄下にある路線の運用数に対して車両が不足してしまうことがある。
このような場合に行われるのが、整備拠点間での一時的な車両の融通であり、こうして普段走行しない路線を走行するようになった車両が脱走と呼ばれるのである。

なお、特殊な例として、運用上の都合によらず、沿線でのイベントなどに合わせて他線区の車両が運行されることもあり、これも広義の脱走ではあるものの、実際に脱走と呼ばれることは少ないようである。
また、入場回送や試運転などの不定期列車として走行するものについては、他線区の車両であっても脱走とは呼ばれない。
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