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電動発電機(でんどうはつでんき)

電動発電機は、変圧器として使用される鉄道車両機器である。直訳のモータージェネレーターを略してMGと呼ばれることが多い。

そもそも、一般的な電車は架線から取り入れた数百〜数万Vの高電圧の電流を適宜降圧してモーターに流し、車輪を駆動させているが、当然ながら、このような高電圧は車内照明や空調機器には使用できない。
そこで、変圧器による大幅な降圧が要求されることになるのだが、高電圧に耐えられるパワー半導体による変圧器が開発される以前は、変圧器と言えば交流専用のものばかりで、都市部の鉄道で一般的な直流電源に対応した小型のものは存在していなかった。

そこで用いられたシンプルな解決策こそ、「高電圧用のモーターで低電圧の発電機を回す」という手法であり、これらを一体化させたMGは多くの鉄道車両に搭載されることになったのである。

もっとも、シンプルであるが故に騒音や変換効率の悪さなどデメリットも多く、パワー半導体の発展と共にMGが新車で採用されることは急激に減少していった。
駅に停車中の車両から鳴り響く高いモーター音も、いずれ過去のものとなるのであろう。

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