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チェンジワイパー

チェンジワイパーは、撮り鉄の間で用いられる、鉄道車両のワイパーの向きに関する俗語である。

まず、鉄道車両のワイパーの構造についてであるが、鉄道車両のワイパーは乗用車のように晴天時は窓の下部で横向きとなっているような設計のものは少なく、多くは窓の左右どちらかの端で直立した状態で静止するようになっている。

そして、撮り鉄が問題にするのは、このワイパーが「左右どちらで静止しているか」である。

そもそも、鉄道用のワイパーは1990年頃までに製造された車両ではブレーキやドアと同じく空気式が主流であり、空気式ワイパーではスイッチを切れば自動で所定の位置に戻るといった機能は搭載されていないのが普通である。

したがって、このワイパーが左右どちらで静止するかはもはや運転士の気分次第ということになるのだが、一般に、ワイパーは、左の窓は右側、右の窓なら左側で静止しているほうがバランスの取れた印象となるため、撮り鉄には好まれるのである。

逆にいえば、片方のワイパーがもう片方と同じ向きでで静止している状態は、撮り鉄からすればバランスが悪く見栄えしないものであり、一部の撮り鉄はこうした状態を、カー用品メーカー「ガラコ」のCMで表現されている左右のワイパーが同じ向きに動く動作になぞらえ、同社のキャッチフレーズである「チェンジワイパー」と呼ぶようになったのである。

なお、チェンジワイパーがファンサービス精神に欠ける乗務員によって意図的に行われている場合は、特に「陰湿ワイパー」と呼ぶほか、両方のワイパーが外側を向いている状態も「開脚ワイパー」として嫌われている。
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